深く考えない合わせ目消し

ハウツー系

今回ご紹介するのはプラモデルの合わせ目消しのテクニックです。

世の中には様々な合わせ目の消し方があります。ハウツー本にも様々な方法が書いてあります。

私は色々な書籍を読んできましたが、その感想は「で、結局どれをやればいいの?」でした。

選択肢がありすぎるのも初心者には時として壁になります。

そこで、様々な方法を実践してきた私がたどり着いた「何も考えずにこれだけやっていればいい」という方法を提案します。

※私が今も実践している方法です。この方法により発生した損害等については責任を負いかねますので自己責任で実践してください。

導入

通常合わせ目消しをする際はパーツの素材を確認します。

合わせ目が発生する素材は大きく分けて①PS素材②ABS素材です。

「素材って何だ?」と思った方は下の図を見てください。

説明書のパーツ一覧に書いてあるこのアルファベットが素材です。

でも今回は「深く考えません」。どちらの素材にもほぼ通用します。

検証の結果大きく分けて今から紹介する2つの方法が私にとって楽で何も考えずに済みました。

導入が長いのでさっさと実践です。

1.プラ用接着剤による合わせ目消し

塗装派向けです。

結論から言えば、「接着剤塗布⇒乾かす削る⇒洗う⇒乾かす⇒傷等をサフで埋める」です。

素組み(パチ組み)派も2000番くらいまでやすれば使えるテクです

①使う接着剤

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接着剤も数ある中でどれがいいの?という疑問に対する私の答えです

PS、ABS気にしなくても使えます。

②パーツを組む

見事に合わせ目が出来ています。

③接着剤を塗る

流し込みなのにはみ出している?大丈夫です。深く考えないがキーワードです。

12時間放置する

この方法の最大のネックはこれです。

ハウツー本では大方「プラ用セメントを塗布したら12時間~48時間、1週間程度乾かそう」などと記載してあり、「結局何時間おけばいいんだ?」となりました。

私の経験上、この接着剤を使えば季節問わず12時間で大丈夫です。

待つことが嫌であれば次の見出しの方法を試してください。でも塗装派なら最終的にこちらの方が楽です。

ちなみに私はいくつかのパーツを接着剤塗布しておく⇒今日は他のことをやる⇒翌日作業するがルーティンです。

紙やすり400番で削る

12時間後に作業します。

削ったパーツが違いますが気にしないでください。
パーツを勘違いして写真を撮っただけですが、結果は同じです。

画像左側が「接着剤を塗った状態」、右側が「紙やすりで削った状態」です。

もうほぼ消えていますね。

ちなみにこのパーツはABS素材です。ほら通用するでしょう?

厳密に言えばPSとABSは特性上使用する接着剤とその接着の仕組みが異なるのですが、深く考えないのでそんなことは関係ありません。

⑥洗浄する

きれいに合わせ目が消えていることがわかると思います。

ですがやすり傷が目立っています。

塗装派の人は次のへ。

素組み(パチ組み)派の人は洗浄前に紙やすり600番⇒800番⇒1000番⇒2000番くらいまで磨いてから洗浄して終了です。

表面の傷はほぼ目立たなくなります。もっと細かい表面処理は後日お伝えできれば・・・。

【番外編】奥まったパーツの場合

「美プラのふとももの裏のアレ」です。

同じ要領で紙やすりを当ててもなかなかうまく削れません。

いい感じの当て木もないし、「神ヤス」なども力が入りづらい。

私が使うのはダイヤモンドヤスリです。画像はナイフ型ですが、先端が反っていれば何でもいいです。

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先端を当てて矢印の方向に削ります。大体20~30往復くらい。

結構えぐれているのがわかります。でも合わせ目は消えていそうですね。

400番で削ります。荒れた表面を慣らす目的です。

私はガサツなので傷が残っていますが、慣れればほぼ無傷でいけます。

⑦サフを吹く

大きい傷の箇所のみピンポイントで500番サフを吹きます。

塗る⇒乾かすを3回くらいで十分です。

エアブラシならラピッド薄め液を使用推奨。2~3分置けば上塗りできます。

缶のサフなら5分ほど置いて上塗り。

次に1000番でパーツ全体を吹きます。

合わせ目と傷が消えました。

400番程度ならサフで傷が埋まるのでこれで終了です。気になる方はもっと表面を慣らすと良いですが、私はいつもこれで済ましています(ズボラ)。

2.瞬間接着パテによる合わせ目消し

素組み(パチ組み)派向けです。

塗装派は前述の方法で事足ります。

こういうやつです。少し値が張るのがネックです。

ガイアノーツのパテはカラーが豊富なので、大体似たような色を使えば合わせ目が目立たなくなります。今回は肌色パーツを使うので、フレッシュを選択します。

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①合わせ目に塗る

こんな感じに大雑把に塗ります。

②硬化剤を吹く

「瞬間」といっても通常の瞬間接着剤と異なり、全然瞬間ではありません。

硬化剤を使わないと表面だけ固まっていたり、塗り方によってはいつまで経っても中が固まらないので使用を推奨します。

案外高いです…。

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シュッと一吹き。では足りないので2、3回吹きます。

③削る

瞬間接着剤はプラスチックよりわずかに硬いです。なので金属ヤスリ推奨。私はバローベヤスリを愛用しています。

接着パテの部分を削っていきます。

丸まっているパーツは丸い形に沿うように動かします。

嘘みたいにきれいになりました。

【番外編】隙間の大きいパーツなど

塗装派も必見。

合わせ目がピタッとならないパーツにもこの技が大変便利です。

同じ要領でパテを塗布⇒硬化剤塗布⇒削る

消えました。

このようにゲート後が変色してしまうパーツにも効果的です。

3.(おまけ)パーティングライン

「パーティングライン」は合わせ目ではありません。

たまに「合わせ目のカッコいい言い方がパーティングライン」と思っている方がいらっしゃいますが、違います。スクール水着用語でいうプリンセスライン並みの認識の違いです(は?)

〇で囲ったところに1本線が見えます。これがパーティングラインです。

簡単に言えば「金型同士のつなぎ目跡」なのですが、そんなことはどうでもいいので折角だから消しましょう。

紙やすり、神ヤスで削るだけ。

デザインナイフやキサゲナイフで削る…のは危ないからイヤ、という方も安心です。

ヤスリ跡を消す小技

爪でこすってみてください。

わかるでしょうか?

完全ではありませんが奇麗になっています。

色々試しましたが、爪でないとダメです。なぜでしょう?

全部爪でこすりました。

ただテカってしまうので、艶消しにしたい方はもうひと手間必要です。

まとめ

塗装派…接着剤を塗布⇒乾かす⇒削る⇒洗う⇒乾かす⇒サフを吹く

素組み(パチ組み)派…瞬間接着パテを塗布⇒硬化剤を吹く⇒削る

いかがでしょうか。

今回の方法はいろいろな方法を実践して、最終的に私が普段やっていることです。

「もっとお手軽ないい方法があるよ」とか、「この方法はここをこうした方がもっとよくなるよ」なんてご意見があれば教えてください。いい情報はみんなで共有できればいいなと思っています。

それでは今回はこの辺で。

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